建築を旅してplus

小樽市 編 (Ⅰ) ①

小樽の町並み─木骨石造

 木骨石造という建築構造があります。これは木造の骨組みの外側に厚さ15cmの軟石を積み、カスガイ等の金物でつないで一体化し、外見をあたかも石造のようにみせかけるアメリカじこみの構造のことです。

 この工法は日本・香港・アメリカなどでしか見ることができないと言います。

 かつては横浜などで多く見られた工法ですが、日本に現存する木骨石造の西洋館はわずかしかなく、小樽の石造倉庫のように群を成して保存されているものは極めて珍しいものです。

 明治31年調べによると小樽の木骨石造営業倉庫数はすでに108棟もあったといいます。

 これらは明治期小樽の重厚な街並み景観を現在に伝える大きな要因になっているのです。

 本州の都市と比較するならば、小樽の街ですら「歴史のある街」と呼ぶのはふさわしくないのかもしれませんが、誰もがその街並みに費やされた強烈な歴史的表現を感じるのではないでしょうか。私はこの町並みがとても好きですね。そして懐かしいです。